日野原 秀彦 ひのはら ひでひこ

作曲家 / ピアニスト

1964年熊本生まれ。東京藝術大学卒、同大学院在学中イタリア政府給費留学生としてイタリア・フィレンツェに留学。シルヴァーノ・ブッソッティに師事。1991年、ヴェネチア・ビエンナーレ現代音楽祭に於てソプラノと8楽器のためのLa vecchia del sonno眠りの老婆(A. パラッツェスキ詩)を発表し、以降イタリアを中心に作曲活動を続けている。コントラバスのためのall'alba fragrante...梅花散薫曙うめがはなちりかをるあけぼのによりローマ・ブッキ国際作曲コンクール第1位(1993)。コモ・《トライエットーリエ・ソノーレ》国際作曲コンクール第1位(1995)。

一方、ピアニストとしても、室内楽及び現代音楽に重点を置き活動中。またコンサートおよびワークショップの構成企画にも力を入れている。イタリア各地にてD.ロンバルディ作曲の21台のピアノのための交響曲を演奏、又1997年には、シエナ・キジアーナ音楽院主宰の現代音楽アンサンブルの結成に参加、その第1回演奏会に於て、14楽器のためのD'acque il romor ch'avvolge逆捲流水随さかまきながるるみずのまにまにを発表する。

2000年にはローマ・オペラ座に於いて、S.ブッソッティ作曲・演出によるオペラティエステ初演にソロ・ピアニストとして参加(アルトゥーロ・タマヨ指揮)。同年、聖年を記念してイタリアの大詩人マリオ・ルーツィに委嘱され、フィレンツェの大聖堂にて初演された演劇作品オプス・フロレンティーヌム(G. カウテルッチョ演出)の音楽を作曲し注目を集めた。

S.ブッソッティ作曲の室内オペラシルヴァーノ・シィルヴァーノ舞台初演ソロ・ピアニスト(ローマ、2007年)。G.ネグリ作曲の室内オペラ婚礼の日復活初演(ミラノ、2008年)。2007年アヴィニョン演劇祭にて、ルネ・シャールの詩によるモルスレ及びオラトリオエンキドゥを発表。また、ベルギー人演出家 S.エルトリとの共同制作による現代劇あご髭は、ブリュッセル他、ヨーロッパ各地にて上演され好評を博した。

2000年より、ジャンルを超えた芸術活動の推進を図る現代音楽スペース《エラスティコ》を主宰。

前述以外の主要作品には、女声、ヴァイオリンとピアノのためのコンモス (1997) 、3声と3クラリネットのためのスタージミ (1997) 、フルートのためのl'Oriente Mediterraneo地中海性東洋 (2002)、2人の女声とピアノのためのプローロゴ(2003)、ピアノのためのスパナの論理(2003)、3台のピアノのためのnei pressi d'una dolce fontana...甘き泉の畔にて(2004)、笙・箏とリコーダーのための月夜の湾(2005)、一人又は複数の奏者のための世界地図(1999/2008)、歌曲集D.カンパーナの三つの零墨れいぼく(2002/2008)、バス・フルート・バス・クラリネットと金属打楽器のための鵼・螺旋群翔(2009)などがある。

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